老後や将来の蓄えとして投資を検討している方も少なくないのではないでしょうか。
投資にはそれぞれメリット・デメリットがあり、資産形成の方法として適した人もいればそうでない人もいます。まずはそれをよく知った上で投資を始めましょう。
この記事では、「不動産投資」と「FX」、「株式投資」それぞれ概要とメリット・デメリットを紹介しています。
どれも、成功のためには専門的な知識が必要になるので、これから始める方はぜひ参考にしてみて下さい。
目次
初期の必要資金は大きいが安定した収入が得られる不動産投資
まずは、不動産投資について、概要とメリット、デメリットを解説します。
不動産投資の基礎知識
不動産投資とは、「何らかの不動産物件を購入して第三者に貸し出し、その家賃を利益として受け取る投資方法」のこと。
簡単に言うと、アパートやマンションの「大家になること」です。
不動産投資で得られる利益は大きく分けて以下の二つ。
利益 | 概要 |
---|---|
インカムゲイン | 保有している資産(不動産)に対して得られる利益(家賃収入) |
キャピタルゲイン | 保有している資産(不動産)を売却して得られる利益(売却益) |
利便性の高いエリアや知名度の高い物件等は収益性が高くなるため、それだけ大きな利益が見込まれます。
不動産投資の6つのメリット
1.ミドルリスクで長期的にリターンを得やすい
FXは為替レートによって左右されるので、株価が暴落すると大金を失うリスクがあるなど外的要因を受けやすいです。ですが不動産投資なら、地震等の天災により被害を受けるリスクはあるものの、ほとんど外的要因を受けません。
天災のリスクも保険に加入していれば大きな損失にはならないでしょう。
さらに毎日為替が変動するFXと違って、毎月入居者から家賃収入を得られるので、長期的に安定した利益が約束されます。
2.生命保険代わりになる
不動産投資において、仮にまだローン支払い中だったとしても、ローンの契約者が亡くなったり、生活に大きな支障が出る高度障害状態になったりした際には、「団体信用生命保険(団信)」というものが下ります。
これにより、残っているローンは全額清算され、以降のローンは支払う必要がなくなります。
さらに、不動産投資では、入居者がいない空室状態でない限りは、家賃収入は入り続けます。
遺族が相続し家賃収入を得続けることができますし、空室率が高いなどのデメリットが気になる場合は、売却して金銭に変えればよいのです。
このように、不動産投資は、投資物件が遺族にとって経済的な助けになる可能性が高く、いざというときの生命保険代わりとなるのです。
これと同じ原理で、年金対策にもなるのが不動産投資の特徴。
将来の年金受取額は不確定事項ですが、不動産投資をしていれば継続的な家賃収入が期待できます。
年金の代わりとして老後の安定収入を見込むことができる不動産投資は、特に若い世代にとってメリットがあるといえるでしょう
3. 副業としてもできる
不動産投資は建物を建て入居者を増やすまでにはいろいろ面倒なことが多いですが、軌道に乗ればオーナーの仕事はほとんどありません。
不動産会社に委託すればなおさらです。
そのため、本業を行いつつ副業として不動産投資も可能なのです。
4. 土地がある方は固定資産税等の優遇を受けられる(節税対策)
元々土地を持っている方や相続した土地がある場合、多額の固定資産税や地域によっては都市計画税がかかります。アパートやマンションを建てることで、それらの税金の優遇を受けることができます。
さらに、不動産は間接的にも節税対策として役立ちます。
不動産投資が節税につながる理由は「減価償却」と呼ばれる仕組みにあります。
減価償却とは、「資産価値が大きく何年も使える物(不動産・自動車・機械など)」の購入費用を、購入した年ではなく何年かに分けて費用を計上していくという考え方のことです。
「減価償却」は、確定申告時に実際に出費がないのに費用計上できるため、課税所得を圧縮できるのです。
5.相続対策として活用できる
不動産は、持ち主が亡くなった場合、その時の「固定資産評価額」をもとに相続税が計算されます。
固定資産評価額は、家屋(建物)については建築費の50%~70%となるのが一般的。
そのため、現金で相続される場合と比較して相続税が低く計算される可能性が高くなります。
6.レバレッジ効果が高い
レバレッジ効果とは、少額の投資資金で大きなリターンが期待できること。
不動産投資に置きかえると「小さい資金で投資効果を上げ、さらに収益性を高める」ということになります。
不動産投資のレバレッジ効果の高さは、ほかの投資商品と比べても高い部類に入ります。
不動産投資ローンを利用すれば、場合によりますが自己資金の10倍程度の資産を取得できるのです。
たとえば自己資金が500万円あるとすると、不動産投資ローンを利用しない場合は500万円までの投資用不動産しか購入できません。
しかし、3000万円の不動産投資ローンを組むことができれば、3500万円までの投資用不動産の購入が可能になります。
また、常時満室になるよう運用できれば、毎月安定した家賃収入が入ってきます。
値動きの激しい株やFXなどと比べると、不動産は安定的な投資商品と言えるでしょう。
不動産投資の3つのデメリット
1. 初期投資が大きい
少額で始められるFXと違い、不動産投資の場合は多額の初期費用がかかります。土地と建物となれば数千万円にも上る大金が必要です。たいていは住宅ローンを組むことになるので、最初から借金を抱えることになります。
2. 投資金額を回収するのに時間がかかる
毎月安定収入を得られるのが不動産投資のメリットですが、多額の投資金額を回収するには数十年単位での時間が必要になります。
3. 様々なリスクが付きまとう
不動産投資には以下のようなリスクがあります。
リスク | 概要 |
---|---|
空室リスク | 立地、条件によっては入居者が入らない場合も。修繕や貸付条件変更の必要があります。 |
家賃滞納リスク | 家賃の管理は管理会社に委託することが多い。管理会社選びも重要です。 |
価格変動リスク | 価格変動により、物件の価格が購入時より大幅に下落していると、売却損が膨らむ可能性あり。物件選びや購入後のメンテナンスでリスクを抑えましょう。 |
金利変動リスク | ローンを組んで購入した後、気を付けなければいけないのが金利変動リスク。頭金を増やしたり、金地の上昇を予測して、経済的に余裕をもった資金計画を心がけましょう。 |
これらのリスクは対策が可能です。
ローンを組む前、不動産を購入する前、貸し付ける前、売却前にしっかり確認しましょう。
リスクは高いが、少額の資産を大きく増やせる可能性のあるFX
次に、FXについて概要とメリット、デメリットを解説します。
FXの基礎知識
FXはForeign Exchange(外国為替)の略で、たとえば日本円を米ドルに両替するように、ある国の通貨(お金)を別の国の通貨に交換することを意味しています。日本でFXは「外国為替証拠金取引」とも呼ばれており、取引額の一部に相当する証拠金を預けるだけで「外国為替」の取引を行えるのが大きな特徴です。
例えば、1ドル80円の時にドルを買い、1ドル100円の時にドルを売れば、20円の「為替差益」という利益を得られます。
逆に、1ドル100円の時にドルを買い、1ドル80円の時にドルを売れば、20円の「為替差損」というっ損失が生じます。
FXにも、不動産投資と同じく、インカムゲインとキャピタルゲインがあります。FXにおけるキャピタルゲインとインカムゲインは以下の通りです。
利益 | 概要 |
---|---|
インカムゲイン | 株式や為替などの価格変動によって発生する利益(例:為替差益、為替差損) |
キャピタルゲイン | 金利や配当、不動産収益等、資産を保有することで得られる利益(例:スワップポイント) |
インカムゲインは、長期的な資産運用であんてして利益を積み上げたい方、キャピタルゲインは、毎日チャートを見られる時間があり、短期的な利益を狙う方に向いています。
FXの4つのメリット
1. 資金が少なくても始められる
FX業者によっては100円(厳密に言えば4円からでも)からでも始められますし、たいていは数万円、数十万円でも十分取引が可能で利益を出すこともできます。
2. 資金の数倍の取引も可能
FXの最大の特徴はレバレッジです。レバレッジとは資金の最大25倍の取引ができるシステムになります。つまり資金が10万円しかない場合でも250万円までの取引が可能になるのです。
3.上昇局面/下落局面の両方で利益が狙える
FXは異なる2国間の通貨の売買により利益を狙う投資です。「買い」と「売り」の両方から取引を始めることができるため、相場が上がっている時(上昇局面)でも下がっている時(下落局面)でも利益を狙うことができます。
例えば、上昇局面では買いポジションを保有することによって利益を狙うことができ、下落局面では売りポジションを保有することで利益を狙うことが可能。
株式投資では上昇局面しか利益を狙うことができませんが、FXは上昇局面/下落局面の両方で利益を狙うことができるので、利益獲得のチャンスは株式投資よりも多くなります。
4. 流動性が高く、24時間いつでも取引可能
FXはインターネットで24時間いつでも取引ができます。為替相場も24時間変動しているので、いつでも売買できます。そのためすぐに利益が出すことも可能です。
FXの2つのデメリット
1. 相場の急変動があり短時間で大きな損失がでるリスクがある
FXはレバレッジ効果で少ない資金で大きな利益を狙うことができる半面、リスクもあり、判断を誤るとロスカットにより預けた資金を失ったり大きな損失を出したりするおそれがあるので注意が必要です。
しかし、投資資金に対してレバレッジをかけすぎず、大きなポジションを持たないことで対策をとることができます。
実効レバレッジを何倍にするかのリスクコントロールがとても重要です。
2. 世界中の市場と投資家の動きが影響するため先読みが難しい
FXの価格変動要因は非常に複雑です。
世界各国の市場や投資家の動きが関係し、国際情勢や安全保障情勢など、ありとあらゆる事象が為替市場には関係し、値動きを読むのが難しいという特徴があります。
実際、リーマンショック・トルコショック・フラッシュクラッシュ等の予突発的な出来事で為替相場が大幅に変動することもあります。
ただ、為替の動きはテクニカル指標などで予想することもできるので、為替の動きを読むテクニックも身につけていきましょう。
初心者がはじめやすいのは小額投資から始められるFXだが…
初心者が始めやすいのは、少額投資から始めることができるFXです。
ただ、不動産投資とFX、どちらもメリット・デメリットがあり、どちらがおすすめなのかは一概に言えません。
資金がない方は必然的にFXしかないのか、と思うかもしれませんが、不動産投資でも資金がゼロでも住宅ローンを組めば始められます。
また土地がある方なら、定期借地方式や土地信託方式などいろいろな選択肢もあります。
不動産投資は投資金額こそ大きいですが、土地は財産として残っているので、いざとなれば売却も可能です。専門家に相談しながらおこなえばある程度リスクは回避できるでしょう。
FXもリスクが高いとはいうものの、レバレッジを調整することである程度損害は抑えられます。
まずは自分のライフスタイルと、投資スタイルに合った方法を選ぶのがベストです。
初心者から不動産投資を始める方、まずは無料でご相談ください
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不動産投資会社選びは不動産投資を始めるうえで最も重要な第一歩です。
ご一緒に納得のいく不動産投資を始めましょう。
記事まとめ
この記事では、不動産投資とFX、それぞれの概要とメリット、デメリットについて解説しました。
初心者が始めやすいのは、少額の資金で始められるFXです。
しかし、FXのデメリットで解説しました通り、世界中の市場と投資家の動きが影響するため先読みは初心者にとって難しいのが事実。
FXでも不動産投資でも、まずはプロに相談してから始めるのがよいでしょう。
プロと相談しながら自分にピッタリの投資方法を見つけましょう。
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