「不労所得」とは、文字通り「労働せずに得る所得」のことを指します。
サラリーマンが本業以外に行っている不動産投資も、不労所得の一つです。
老後資金に不安を抱えざるを得ない今の時代において、不労所得を得たいと考える人はますます増えていくと予想されます。
ただ、「不労所得はやめておいたほうがいい」というのも、多く聞かれる意見です。
不労所得には、やはりリスクがあるのでしょうか?
今回は、「不労所得はやめとけ」といわれる理由や不労所得の種類、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
目次
「不労所得はやめとけ」といわれる理由は?
まずは、「不労所得はやめとけ」という人の心理はどのようなものなのかを探っていきましょう。
あくまで推測ではありますが、このような人は不労所得に対して、以下の4つのようなイメージを持っているケースが多いようです。
詐欺に引っかかっていると思っているから
「働かずしてお金を稼げるなんて、詐欺に決まってる!」と考える人は少なくありません。
実際にうまい話に乗ってしまったがために詐欺の被害に遭った、という辛い経験をしたことがある人も多いです。
これは、詐欺被害に遭わないようにと心配してくれているケースでしょう。
リスクがあるから
働かずしてお金を稼ぐ方法の一つとして、「株式投資」があります。
株式投資について回る「株価が下落すると大損する!」というリスクを、大きく捉えがちな人が多いです。
また、マンション経営などの「不動産投資」において、物件を購入する際にローンを組むことになります。
言い換えれば、長期間の返済が必要な借金を背負うことになるため、これをリスクと考える人もいるでしょう。
不動産投資では「投資不動産の価格が下落したら、売却するときに大損となる」というリスクは、確かにあります。
手間がかかるから
株式投資には、「損をしないためにも、株価の変動を逐一チェックしなければならない」という、強いイメージがないでしょうか。
また、不動産投資では「投資物件の管理や入居者募集などをオーナーが行わなければならない」「手間がかかる」と考える人も多いようです。
不労所得は「ずるいもの」だと思っているから
日本人は、世界にある多くの国の中でも労働時間が長い傾向にあり、勤勉だといわれる所以にもなっています。
そのため、「労働せずに得るお金は汚いもの」「不労所得=ずるい」という考え方の人は多いかもしれません。
大きな意味で不労所得ともいえる「競馬」などの賭け事を例に出してみましょう。
公営競技であるにも関わらず、万馬券による当選金に対してキレイなイメージを持つ人は少ないのではないでしょうか。
不労所得をずるいと捉えるこの考え方は、もはやお国柄だといえるでしょう。
「不労所得はやめとけ」とは言い切れない!
多くの人が抱く不労所得に対するイメージは、「楽をして稼げる話にはウラがある」など、あまりよいイメージを伴わないものが先頭にあるようです。
しかし、これらはあくまでもその人が個人的に持っている見解だと認識してください。
不労所得に興味がある場合、自分で冷静に検証していくことが大切です。
では、上記で紹介した「不労所得はやめとけ」といわれる理由の一つひとつについて、具体的に分析していきましょう。
安心できる方法をさがせばいい
不労所得を得る方法にもいろいろな種類があります。
詐欺に遭わないためにも、その中で安心できる方法をさがす努力が必要です。
自分基準で少しでも安心できる方法を見つければ、詐欺に遭う可能性を低くすることができます。
安心できる方法としては、以下が挙げられます。
- 複数の会社を比較検討して信頼できる不動産投資会社を選ぶ
- 無理のない不動産投資ローンを組む
リスクはコントロールできる
不労所得を得るにはリスクを伴いますが、選ぶ方法によってリスクの高さは異なります。
クレジットカードやインターネット通販サイトなどを利用した際に貯まるポイントではじめることができる「ポイント投資」や1万円から行うことができる少額不動産投資など、ローリスクな手段を選ぶことも可能です。
また、ハイリターンを得るためには、株式投資でこれから株価が上がると予想される株式を一気に購入するなど、ある程度のリスクを負う必要も出てきます。
結論として、不労所得のリスクは自分でコントロールできるといえるでしょう。
手間は最小限にすればよい
サラリーマンなど、本業のほかに不動産投資や投資信託で不労所得を得ている人も多いです。
本業で忙しい人には不労所得にかける時間がほとんどない場合が多く、物件管理を管理会社やサブリース会社に任せるのが一般的です。
また、投資信託の場合は、AI投資やロボアドなどを利用して、優良な銘柄をピックアップしてもらうという手もあります。
このように、不労所得にかかる手間を最小限にする方法がさまざま存在するため、自分に合った方法をさがしてみてください。
不労所得はずるいものではない
働かずしてお金を稼ぐという「不労所得」を得たいなら、騙されたり損したりすることがないように、自分自身で不労所得を得るための知識を身につける労力を惜しんではいけません。
不動産投資では、無料の不動産投資セミナーに参加し、勉強する人が多いです。
そのため、「不労所得=楽=ずるい」という式は成り立たないでしょう。
そう考えると、不労所得という言葉自体が正確なものともいえないのかもしれません。
不労所得を得るための代表的な5つの方法
メディアをとおして、著名な投資家やユーチューバーなど、不労所得を得ている人達の存在を知っている人も多いでしょう。
こちらでは、不労所得を得るための方法として代表的なものを5つ、メリットや注意点も含めて紹介します。
FX投資
FX投資は、世界各国の通貨を対象とした投資方法です。
通貨は国の経済状況に影響を受け変動しますが、値動きは比較的理性的な範囲となっています。
ただし、見通しが外れた場合には大損することもあるので、専門的な知識が必要であり、ハイリスク・ハイリターンな投資方法だといえます。
株式投資
企業の発行した株式を購入し、配当金や売却益を得るという投資方法です。
配当金のほかに、割引や自社商品などの優待を受けることができる株式もあります。
株価が値上げしたときに売却すると大きく儲けることができ、逆に値下がりすると大損となる可能性もあることから、株式投資はハイリスク・ハイリターンな性質を持っているといえます。
株価は社会情勢に大きく影響を受けるため、銘柄選びに専門的な知識が必要です。
ユーチューブやブログの広告で収入を得る
ネットの発展に伴って、ユーチューブやブログなどの広告収入を得る人が増えています。
ユーチューブやブログを開設して閲覧者数を伸ばし、多くの人に広告を見てもらうことによって、広告収入を得ることができます。
ユーチューブやブログの開設は、誰でもいつでもはじめることができるというのがメリットです。
ただし、広告収入につなげるためには爆発的な閲覧者数が求められるうえ、集客スキルが必要であり、閲覧者数を伸ばすまで時間がかかります。
本の印税で収入を得る
「小説を書いて印税をもらう」という不労所得の方法は、昔からありました。
そもそも、印税とは著作権の使用料のことであり、著作権を所有する作者が出版社から得ることができるものです。
ベストセラーを1冊出せば、常に入ってくる印税のおかげで一生お金に困らない可能性もあります。
しかし、そこはやはり小説の材料となる資料を集める労力がかかるうえ、小説にまとめ上げるスキルが必要です。
中には生まれ持った才能がある人もいますが、ほとんどの場合、小説家としての技術力を向上させるのにかなり時間がかかることが多いでしょう。
不動産投資(マンション投資)
マンション投資とは、区分マンションなど投資物件をローンで購入し、毎月の家賃収入の中からローンを返済していく、という投資方法です。
ローンの完済後には投資物件が資産となり、家賃収入が続くので、老後の対策としてはメリットが大きいといえます。
空室発生や家賃滞納などのリスクはありますが、管理会社とサブリース契約を結ぶことで回避できます。
オーナーが入居者に滞納家賃を直接請求する必要もありません。
収益物件を見極めるための専門的な知識が必要なことも含めて、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンな投資方法だといえるでしょう。
まとめ
不労所得に対してあまりよくないイメージを持つ人も多いですが、海外では不労所得も収入を得る方法の一つとして、多くの人に認識されています。
不労所得を得る方法によって、専門的な知識が必要となることから、決してずるい稼ぎ方ではありません。
自分が安心できる方法を見つけて勉強を重ねれば、誰にでも挑戦できるのが不労所得のメリットです。
ぜひチャレンジしてみてください。