不動産投資のなかでも最近注目を浴びているのが、海外の不動産投資。 今回は不動産投資におすすめの国や、海外の不動産に投資することのメリットやデメリットを紹介します。
目次
海外の不動産投資のメリットは高い利回りと通貨の分散
海外の不動産に投資するメリットは利回りと通貨の分散という点です。 日本国内の不動産よりも高い利回りのため、より収益が得られるという期待ができます。
おすすめは人口増加を続けるアジア諸国
不動産投資における収益は家賃収入「インカムゲイン」と、不動産を売買した際に発生する差益「キャピタルゲイン」の2種類です。この2つの収益を伸ばせるのが、人口増加に伴う都市部のインフラ整備などにより、今後の発展が期待できる、アジアの新興国です。
例えばベトナムであれば、2018年のGDPが7.08%と政府が目標として抱えていた、6.7%を上回る高成長をみせています。また、建設部門だけでみると、9.16%増加するなど、高い伸び率を誇っており、特に人口増加を続ける都市部では、マンション販売が好調を維持しています。
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[注1] ベトナム経済成長率、18年7%増 金融危機後最大 (写真=ロイター) :日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39463240X21C18A2910M00/
円以外にも通貨を保有して通貨分散させることが必要
2018年に財務省が発表した「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高」では、内国債、借入金などの政府の借金は合計で1,087兆8,130億円となっています。さらに、少子高齢化なども進み、円安に転じる可能性があります。 そうなった場合、円のみで資産を保有しているのは、ハイリスクです。そこで、海外の不動産に投資することで、リスクを分散できるというメリットがあります。
海外の不動産投資も節税対策にもなる
国内における不動産投資は節税対策になることで知られていますが、海外の不動産に投資することも節税対策になります。 国内の不動産に投資するのと同様に海外の不動産に投資する場合でも、経費計上や損益通算が可能になります。
海外の不動産に投資することのデメリット
海外の不動産に投資することは、国内の不動産に投資する際とは異なるデメリットがあります。
海外の金融機関からの融資条件が良くない
不動産投資を行う場合、ほとんどが銀行からの融資を受けます。国内の不動産に投資する場合は、スムーズに融資を受けられるケースでも、海外の不動産に投資する場合は、海外の金融機関を使うため、融資可能額やそもそも融資をしてくれる場所も減ります。また、海外の金融機関の場合、金利が高い傾向にあるというのも難点です。
情報をどこから得るかが難しい
海外不動産に投資するとなると、国内の不動産よりも情報源が限られます。ある程度の語学力がなければ情報を収集できませんし、渡航して現地を確認するのも時間と費用がかかります。
また新興国の場合、本当にその建物が建設されるのかどうかが不明瞭なこともあります。そのため、情報を精査しないと、購入した物件がないという事態が起きかねません。
その国の経済状況といったカントリーリスク
海外で投資をする際に注意したいのが、カントリーリスクです。カントリーリスクとは、急なインフレや、通貨の暴落、自然災害、戦争や紛争といった、その国が抱えるリスクを指します。これを考慮しないで投資してしまうと、社会情勢をはじめとした外的要因によって不動産価値が下落して、資金を回収できない可能性があります。
カントリーリスクに関しては、各国を格付けして発表している企業があるため、その情報を基に、投資先として安全かどうかを確認しましょう。
海外不動産に投資する際はリスク回避をまず考える
海外不動産への投資は、高い利回りや通貨分散といったメリットがある一方で、資金を回収できない恐れもあるカントリーリスクや融資がスムーズにいかないといったデメリットもあります。海外の不動産へ投資する際は、想定されるリスクを回避することや、情報源を精査して正しい情報を得るようにしましょう。