【体験記】失敗して良かった!僕が失敗から学んだ不動産投資の成功哲学

【体験記】失敗して良かった!僕が失敗から学んだ不動産投資の成功哲学

「今のお給料に少しでもプラスになれば」と考え不動産投資を検討している人も多いのではないでしょうか。

確かにミドルリスクミドルリターンの不動産投資は、株やFXなどに比べ安定した収益が期待できます。しかし、それは誰でも楽をしてリターンを得られるということではありません。

安易な気持ちで手出しすると失敗する可能性もあります。そこで、ここでは僕が不動産投資で失敗した経験やそこから学んだことを紹介します。

ぜひこれを参考にして、安定した収益確保を目指しましょう。

不動産投資で僕が失敗した理由

今になって思い返すと「なんでこんなことに気づかなかったんだろう」と思うような失敗をいくつもしてきました!

ただ、そうした失敗があったからこそ今の自分があることも確かです。そこでまずは不動産投資でなぜ僕が失敗してしまったのか、その理由をいくつか紹介します。

想定外の出費を計算に入れていなかった

不動産投資で失敗してしまう原因の一つとして、想定外の出費を計算に入れていなかったことが挙げられます。

不動産投資の主な出費は、物件を購入した時点で発生する費用のほかに、物件を購入してから発生する設備交換や修繕費、不慮の災害による損害対策に充てる費用などがあります。しかし、僕はこれらを計算に入れず、物件が安いという理由だけで購入しました。

いくら安くても外装や内装の設備を整えなければ入居者の募集は行えません。そのため修繕費は必ず用意しておく必要があります。また、入居後に物件が台風や津波など自然災害で被害を受けた場合の修繕費も同様です。

後から出る可能性のある費用も計算上に入れておかないと、費用の工面に焦ることになります。想定外の出費もきちんと計算に入れておくようにしましょう。

契約すれば簡単に入居すると考えていた

「誰にとっても家は必要なものだからすぐに入居者が決まるだろう」

僕が不動産投資を始めたときの考えです。確かに家は誰にとっても必要なものです。

しかし、交通の便が悪いなど、さまざまな要素で入居が決まらないケースもあります。僕はそのことに考えが及ばず、契約すれば簡単に入居するものと考えていました。

実際僕が購入したのは地方郊外の物件です。決めた理由は単に安いから。近くに駅やスーパーなどがあればまだ良かったのですが、そうではなかったため、長らく空室が続いてしまうことがありました。

また、家賃もその地域の相場を考慮する必要があり、無視して設定してしまうと「他より家賃が高い」と入居が決まらないこともあります。

周辺環境や住人のニーズなど徹底的な市場調査が必要だと後になって気づきました。

不動産会社にすべてを丸投げしていた

不動産投資を始めるにあたり、まったく知識のない素人だったため、かなりの不安がありました。しかし、担当になってくれた人は「私たちに任せていただければ大丈夫です」と心強い言葉をくれたのでそのまま契約を進めました。

そこから少しでも勉強すれば良かったのですが、担当者の優しい言葉に安心してしまい、物件選びから募集方法、管理に至るまですべてを丸投げしていました。

冷静になって考えれば、ローンを組んで物件を購入して大家になるだけで安定した収益が得られるなんて甘い話はそうそうあるわけではありません。

結果、リフォームの結果に満足できなかったり、しばらく入居者が決まらなかったりと丸投げしたことが失敗につながってしまいました。

都合がよいシミュレーションばかり作っていた

「この物件なら年間で〇〇円のプラスだ」などシュミレーションするのも不動産投資を始める時の楽しみのひとつだと言えるでしょう。しかし、この時に都合の良いシミュレーションばかり作っていると失敗する確率が高くなります。

僕はシミュレーション時に空室を想定せず、満室状態でいくらくらいの利益になるか計算していました。また、管理費や税金といった費用も考慮していませんでした。

そのため、不動産投資を開始してから「シミュレーションと全然違う」ということに気づいたのです。

シミュレーションは希望的観測で行わず、あらゆる場面を想定して作るようにしましょう。

頭金が少額すぎた

頭金が少額すぎる、またはゼロというのも失敗の原因になり得ます。

不動産投資に手を出す人の中には、経営に必要なお金がないにも関わらず物件を購入する人もいます。確かに、資金がなくても入居者が常に満室であれば毎月収益を上げることは可能です。

しかし、自己資金が全くないと、想定外の自然災害による被害やリフォーム代、修繕費などのリスクに対応することができないばかりか、結果的に家賃収入という本来の利益の部分からローンの利息分を支払い続けることになりかねません。

また頭金を入れずにローン契約をすると、返済額が増えてしまうことで金利が上がります。利息分も高額となるため、ローンを賄える資金がないと経営を続けることが困難になってしまいます。

実際に、利息分は支払えても借金額は増えてしまい破産してしまった、という経営者もいます。

やはり、頭金をしっかり払った後でもある程度の資金は持っておくことが大切です!

利回りだけで購入する物件を決めた

あらかじめ物件の周辺環境などを調査せず利回りだけで購入する物件を決めると大きな失敗につながります。

利回りとは投資する金額に対しての利益や、利益の割合のことをいいます。利回りが高ければ高いほど計算上は儲かるということになります。しかし、利回りは満室状態を前提に計算するため、空室が続くような物件だと実際の利回りは大きく下がってしまいます。

僕は物件を決める際、利回りが高い物件を優先して購入することにしていました。しかし、実際は入居者がなかなか決まらなかったり、空室が続いたりしたせいで、想定していた利回りより大きく下げることになりました。

利回りも物件を購入する際の重要な要素ですが、そもそも入居者がゼロなら利回りもゼロです。利回りだけに振り回されず、その物件の現状や将来性を見極めることが大切です。

安い物件に手を出しすぎた

なるべくなら低いコストで大きなリターンを得たいと考えるのは僕だけではないでしょう。しかし、不動産投資で収益を生み出してくれるのは他でもない物件であり、物件が安かろう悪かろうでは話になりません。

必要以上に高い物件に手を出す必要はありませんが、やはり安い物件というのはそれなりの理由があります。例えば駅から遠い、築年数が古いなどは典型的な例です。

人気の街ということであれば多少駅から遠かったり築年数があったりしても借り手がつきますが、そうでないのならリスクは高いと言えます。

安いというだけで判断せず、なぜその価格なのか。理由もきちんと調べた上で、購入するかどうかを決めるといいでしょう。

物件の要素を細かく見ていなかった

物件選びでは、価格や利回りなどの他に地域やその地域に住む人たちの社会的属性など細かな要素を総合的にみて判断する必要があります。

例えば、新築の物件は人気が高いですが、その分購入価格も高くなります。コストを抑えるために、少し駅から離れた場所の物件を買うという選択肢もありますが、それだと借り手がつかないというリスクもあります。

細かな要素には風呂トイレ別のような設備のスペックも含まれます。インターネットの賃貸サイトでは、こだわり条件をつけて検索する人が多くいます。もし物件が風呂トイレ別でない場合、その項目でこだわり検索したときに検索結果に表示されません。

また、若い女性が多く住むような街であれば、建物や内装のデザイン性も重視されます。いくら家賃が安くてもボロボロの古アパートのような部屋は敬遠されがちです。

現場を見なければわからないような細かい要素もきちんと調べて物件選びをするようにしましょう。

経験から学んだ不動産投資に失敗する人の特徴

僕を含め、不動産投資で失敗する人には共通点があります。

不動産投資で失敗する人の特徴は「自分で勉強しない人」、「頭金を少なくする人」、「表面利回りで判断する人」、「物件を見に行かない人」「不動産会社にこだわらない人」が挙げられます。

不動産投資は、長期的に利益を出していくビジネスプランが一般的です。多額の借金をする人や計画性のない人がアパートやマンションの経営をしてしまうと、利益を生む前に経営が続かなくなってしまう可能性があります。

自分で勉強しない

不動産投資では不動産会社の担当者が優しく丁寧にサポートしてくれることが多く、ついそれに甘えて自分で勉強しない人がいます。また、不動産会社の人の話を聞いただけでわかった気になってしまう人もいます。

しかし、数千万円以上の高い投資をするのに何も勉強しないというのはかなり怖いことではないでしょうか。周囲に不動産投資で成功している人がいて、あたかも楽をして稼いでいるように見えるかもしれませんが、そういう人はきちんと勉強しているものです。

いくら担当者が優しくても、何かあったときに責任を取ってくれるわけではありません。投資は自己責任です。そのため、書籍を読んだりセミナーに参加したり、少しでも知識を身に着けるようにしましょう。

頭金を少なくする

イニシャルコストを抑えようと頭金を少なくしようとする人がいますが、あまりおすすめできません。

頭金を少なくしようとする人は往々にして頭金を単なるコストと捉えますが、実は違った側面もあります。それは「利息を減らす」という側面です。

確かに頭金を多くすることは自己資金が減ってしまうため抵抗を感じます。しかし頭金を多く出すことは借入金を減らすことです。長い目でみればローンを早く返すことにもつながり、より早く物件を資産にすることもできるのです。

もちろん、無理して頭金を多く出す必要はありません。しかし、自己資金がそれなりにあり、頭金として使ったとしても生活に支障をきたさないのであれば、あえて少なくする必要はないのではないでしょうか。

表面利回りで判断する

不動産会社から紹介してもらう際に提示される利回りは、「表面利回り」と呼ばれるものが一般的です。しかし実際に投資で重要なのは「実質利回り」と呼ばれるものです。

表面利回りは投資した金額に対してどれくらいの利益が見込めるかを示すものです。

計算式も単純に<年間の家賃収入÷物件の購入価格×100>で求めるので、管理費や税金といった費用は考慮されていません。

表面利回りだと投資額と収益額でしか判断しないため、実際に経営をすると利益が思った以上に少ないという結果になっていまいます。

より現実に近い利回りを求めるには実質利回りを出しましょう。

(年間の家賃収入-年間の費用)÷物件の購入価格×100=実質利回り

上記のように、実質利回りは「実際に物件を持ったときに発生する費用」を加えて計算するため、より具体的な見込収益を割り出すことが可能です。

実際に、表面利回りだけで判断し物件を購入して投資に失敗している人も多くいます。購入の際は費用を含めた計算式で算出することが大切です。

物件を見に行かない

株式投資では企業の業績などといった情報のほかに、実際にその企業が提供する商品やサービスを使ってみることも大切だと言います。実際使ってみて良いと感じれば、それは売れる商品の可能性があります。商品が売れて業績が上がれば株価も上がるという論理です

不動産投資にも同じことが言えます。不動産投資は目に見えないものを取引するわけではなく、実際に人が必要とする物件を提供する事業経営です。つまり、本当にこの部屋を借りたいと思う物件を提供できなければうまくいかないでしょう。

そのため実際に物件を見に行って、入居者の目線をもって投資するかどうかを決めることが大切です。物件を見に行かないで書面の情報や担当者の話だけで決めてしまう人は失敗する可能性が高いと言えるでしょう。

不動産会社にこだわらない

物件や周辺環境といった要素のほかに、不動産会社にこだわることも大切です。不動産投資は一人ですべて行うことはできません。どんなに勉強したとしても、専門家のサポートが必要です。

「大手の会社ならどこでも大丈夫」と思う人もいるかもしれませんが、そうとも限りません。会社が大きくても担当者の経験やスキルが低ければ意味がないからです。

不動産会社にこだわる条件としては、しっかりと投資家目線で考えてくれるかどうか。物件についてメリットだけでなくデメリットも話してくれる、提示するシミュレーションの根拠がしっかりしているなど、提示される情報が信頼できるかどうかは非常に重要です。

困った時に相談できる良きパートナーとして不動産会社にはこだわるようにしましょう。

不動産投資で成功するための方法

成功率を上げるためには、まず、不動産投資は長期的に安定した収益を生むことができるビジネスモデルだと認識する必要があります。

アパートやマンション経営で失敗するケースは物件を購入してから失敗に気付くことが多いため、物件を購入する前にどのような策を講じるべきかを知っておけば安心です。

ここでは失敗事例から学ぶ、不動産投資を始める前に知っておきたい知識と対策を紹介していきます。

内覧ができない物件に投資をしない

物件選びでは、購入金額以上に物件の状態や設備のスペックが重要です。競売物件や地方郊外にある格安物件の中には内覧ができず、状態を確認できないものもあるため、リスク対策として避けた方が無難です。

不動産投資は、所有物件に入居者が入り続けることで収益を出すビジネスです。借り手のニーズに合った設備や内装の物件を選ぶことが大切でしょう。例えば、トイレとバスが別々な点やおしゃれな内装などがポイントに挙げられます。

内覧できない物件は、購入後すぐにリフォームや修繕をしなければならない懸念があるため、しっかりと隅々までリサーチできるものから選ぶと良いでしょう。

高利回りだからという理由だけで購入しない

実質利回りを計算したからといって、すぐに好物件と判断するのも得策ではありません。事例にもあったように、市場調査や物件の状態を無視して利回りだけで物件を購入した人には失敗している人もいるのが実情です。

不動産投資で成功率を上げるためには、利回りだけでなく物件の築年数やグレード、家賃相場などあらゆる面から考えていくことが重要でしょう。そのためには、目先のメリットを鵜呑みにせず、しっかりと市場調査を行って下さい。

大学や企業が近隣にあるという理由だけで投資をしない

大学や企業など一部の需要だけに特化した物件を購入してしまうと、一定期間は安定した収益を得ることが見込めます。しかし、そうした施設が移転や廃業をしたときの対策を取ることが難しくなってしまいます。

不動産投資では、長期的に見たビジネスプランの方がリスクを抑えることができるため、一部ではなく多方面から需要のある物件を選ぶことが大切です。駅から近いことや近隣にスーパーやデパートが点在するなど、生活がしやすい環境は多方面に長期的に需要があると言えます。

ほかにも、地域によって需要の高まるニーズは異なるため、地域に応じた好物件を探すことが失敗のリスクを減らす方法の一つです。

短期間で利益を得ようと思わない

不動産投資の方法には短期間で収益を得る手法もありますが、短いスパンでの経営はリスクが高く上級者向けとされています。不動産投資のメリットは、数十年間という長い期間で家賃収入を得ることで収益の自動化を可能にできる点です。

長期間に渡るアパートやマンション経営には、リスク対策としてある程度の資金が必要なため、資金が全くない状態で不動産投資を始めるのは避けた方が無難です。

自己資金の目安は、一般的に物件価格の20%が相場とされています。2,000万円の物件を購入する場合は400万円程度の資金を貯めておくのが望ましいでしょう。

信頼性の高い不動産会社を頼る

不動産会社の中には、二重契約といった法律を犯すリスクが増える手法で物件を売る業者もあるため、物件を探す際は、信頼性の高い不動産会社を選ぶ必要があります。

しっかりとしたサービスの提供が可能な不動産投資会社を選ぶようにしましょう。また、不動産投資は物件を購入してからの管理も重要という観点から、購入後のアフターフォローもしっかりと確認して会社選びをしましょう。

まとめ

不動産投資と聞いて思いつく言葉は「不労所得」ではないでしょうか。働かなくても毎月安定した家賃収入があるというのは魅力的です。それを目的に不動産投資を始める人もいるのではないでしょうか。

だからこそより多くの知識を身に着け、あらかじめリスクを遠ざけることが大切です。僕はたくさんの失敗を重ねて今がありますが、事前に勉強したり冷静になって考えたりすればわかることが多かったのも事実です。

不動産投資で失敗しないためにも、ぜひここで紹介した成功哲学を実践してみてください。

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