不動産投資会社が倒産したらどうなる?リスクの低い会社選びのポイントは?

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2019年12月からじりじりと世界に感染拡大が始まった新型コロナウイルスの影響により、日本国内でもほとんどの業界で事業がストップせざるを得なくなりました。
2020年6月には緊急事態宣言が解除されたものの、新型コロナウイルス関連情報によると、経営が立ち行かない企業も多く出てきているのが現実です。

不動産投資を行っている人では、現在のコロナ禍において不動産会社の経営も危ぶまれるのではないか、と心配になったのではないでしょうか。

今回は、不動産投資会社が倒産した場合はどうなるか、また、倒産リスクの少ない不動産投資会社を選ぶポイントもご紹介します。

 

まずは知っておこう!不動産投資における管理会社の役割とは?

まずは知っておこう!不動産投資における管理会社の役割とは?

 

投資用物件の管理運営を行う会社には、不動産会社、不動産投資会社、サブリース会社などいくつか種類がありますが、これらをまとめて「管理会社」と呼ぶのが一般的です。

不動産投資における管理会社は、主に「入居者募集業務」「家賃回収業務」「契約関連業務」「物件管理業務」「トラブル対応業務」といった管理業務を行っています。

それぞれの業務における具体的な内容は以下の通り。

管理業務 内容
入居者募集に関わる業務 入居者募集・選定、賃貸借契約の締結
家賃回収に関わる業務 家賃回収、滞納時の催促
契約に関わる業務 契約更新および退去手続き、敷金の精算、室内クリーニングおよび原状回復工事
物件管理に関わる業務 法定点検、設備の修理・修繕、清掃およびメンテナンス
トラブル対応に関わる業務 苦情やトラブルへの対応、設備や機器の故障などへの対応

大きく分けると、管理会社に委託できる業務は「賃貸管理」「建物管理」「コンサルティング」の3つということになります。

 

不動産投資会社が倒産したらどうなる?

不動産投資会社が倒産したらどうなる?

 

コロナショックの影響に限らず、物件オーナーと取引のある不動産投資会社が倒産することが、絶対発生しないというわけではありません。

不動産投資会社がもし倒産してしまった場合、オーナー(投資家)がその不動産投資会社とどのように関わっているかによって、以下のように対処法が異なります。

 

自身で管理しているなら影響は最小限

 

不動産投資用物件の購入元(不動産投資会社)が倒産した場合、決済が完了していれば問題はありません。
区分マンションやアパート一棟など、どんな種類の投資用物件であったとしても、購入金額の支払いと物件の引き渡しが終わっているのであれば、所有権はすでにオーナーに変更されています。

また、入居者の募集から物件の管理、入居者から賃料の回収などをオーナーが大家として自身で毎回行っている場合も、影響はないでしょう。

 

管理会社が倒産した場合は家賃収入が滞る可能性がある

 

物件を無事に購入後、物件の管理を不動産投資会社(管理会社)に委託する投資家も多いです。

このケースでは、次の賃貸管理会社が見つかるまで家賃を回収できない場合が多く、敷金にいたっては回収は難しいでしょう。
不動産投資会社が倒産して困るのは、こうしたケースです。

 

管理会社が倒産した場合の対処法

 

管理会社とオーナーの間では、一括借り上げや家賃保証の建物賃借契約を結んでいます。

管理会社が倒産した場合、管理会社は入居者から毎月回収している家賃をオーナーに入金できなくなり、「賃料不払い」という状態になります。

これは契約違反の確実な事由となりますので、オーナー側から管理会社へ契約の解除を申し出ましょう。

放置しておくと、入居者はそのまま管理会社へ家賃を振り込み続けてしまいますので、その間の家賃収入をオーナーが回収することはできなくなってしまいます。

管理会社との契約解除をしたら、全入居者へ事情を通知して、家賃の振込先はオーナーの口座に変更してもらうように依頼しましょう。

この作業と並行して、次の管理会社探しもできるだけ早めに行っていきます。
新しい管理会社がすぐに見つかった場合には、被害が少なくて済む確率が高くなります。

 

倒産リスクの低い不動産投資会社の選び方

倒産リスクの低い不動産投資会社の選び方

 

マンション経営などの不動産投資では、物件の管理を何から何まで、しかも長い間自分で行うのは結構大変です。
そのため、多くのオーナーは物件の管理を一括して管理会社に委託します。

100%倒産しないと言い切れる会社は存在しませんが、できる限り倒産リスクの低い不動産投資会社(管理会社)を選びたいものです。

倒産リスクの低さを測るには、以下の4つのポイントに注目してください。

 

不動産投資会社の収益構造を知っておく

 

「投資」というと儲け(収益)の部分だけを気にしがちですが、どのくらいの融資を受けて(借金)、どういった投資(物件の種類)をしたうえで収益を得ていくのかを理解することが大切です。

マンション経営等不動産投資の基本的な収益構造は以下の2つとなっています。

インカムゲイン 物件をローンで購入→ 家賃収入-(ローン返済+管理費・修繕積立金)=収益(もしくは損失)
キャピタルゲイン 物件をローンで購入→ 買値よりも高い(低い)価格で売却=売却益(もしくは売却損)

また、管理会社となる不動産投資会社の収益を得る方法は、主にこちらの5つです。

  • 賃貸、販売物件の開発業務(自社ブランド物件)
  • プロパティマネジメント業務(入居者に絡む物件管理)
  • ビルサービス業務(建物に絡む物件管理)
  • 賃貸、販売仲介業務
  • 広告企画業務(住宅情報の編集管理)

このうちどの業務に力を入れているかは会社によって異なります。
管理会社としての機能を望む場合は、プロパティマネジメント業務に長けている不動産投資会社を選ぶといいでしょう。

 

会社実績や財務指標を確かめる

 

住宅産業では、扱ってきた管理戸数が多ければ多いほど、その不動産投資会社は管理実績が豊富であることになります。

また、会社の財政管理が健全であるかを示す財務指標についても、会社の公式サイトで確認しましょう。上場企業であれば「IR情報」で会社の規模や財務状況を把握できます。

 

行政機関の制度や協会に加盟しているか確認する

 

信頼の指標となる行政機関の制度や協会は以下のとおりです。

 

賃貸住宅管理業者登録業者管理制度(宅建業免許)

 

国土交通省による不動産を扱う事業者の登録制度です。
この免許番号を公開していない不動産投資会社は違法業者になります。

免許番号の前にある(数字)は、5年に1回の免許更新回数を表していますので、多ければその分経験が豊富だと言えるでしょう。
この番号があれば、国土交通省のサイトの一覧で「行政処分履歴」についても確認できます。

 

(社)全国宅地建物取引業保証協会

 

全国47都道府県の宅地建物取引業協会を取り仕切る協会で、全国の不動産会社の8割以上が加入しています。

 

(社)不動産保証協会

 

全国45都道府県の不動産協会を取り仕切っている、不動産業界では一番歴史の古い協会です。

 

プロに相談しながら複数の会社を比較する

 

不動産投資で怖いリスクの一つ「不動産会社の倒産」を回避するためには、できるだけ多くの情報を集めて複数の会社を徹底比較することが大切です。

各不動産投資会社は販売経験の多い物件の種類や得意なエリアなどを持っていますので、複数社を比較することで、それぞれ独自の強みを把握しましょう。

不動産投資会社完全比較ガイドは、企業規模や成長率、入居率、金融機関の数といった条件で優良会社を複数ピックアップしてくれる、非常に便利なサイトです。

プロの目線で、条件に合う会社選びの個別相談にも乗ってもらえます。

 

記事まとめ

記事まとめ

 

信頼している不動産投資会社が倒産してしまうリスクは全くないとは言い切れません。

購入した投資物件の管理を不動産投資会社に委託している場合は、万が一の倒産時に慌てないように、対処法を覚えておきましょう。

今から不動産投資を始めようかと検討している場合は、ご紹介した4つのポイントに注意して、倒産リスクの低い不動産投資会社を選ぶようにしてください。

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