長引く低金利時代の中で、預金金利による資産運用は期待出来ません!今の時代、自ら行動を起こす積極的な資産運用の選択肢として、不動産投資を検討してみてはいかがでしょうか?
ここでは、不動産投資を始める方が気になる事の一つである、金融機関からの融資について解説します。融資フローのほか、金融機関が融資を受ける人に求めること、スムーズな融資を受けるために必要なことなども詳しくご説明します。
目次
物件選びの前に融資戦略をたてよう
不動産投資の初心者が陥りやすいのが、『融資戦略を立てずに物件選びに入ってしまう』ことです。融資戦略を考えることなく物件選びを急いで購入してしまうと、最大の価値を生み出す機会を失ってしまいます。
融資フローを意識したスケジュール立てを行い、融資を受けるまでの手続きの流れとスケジュールを簡単にまとめます。
1.融資を受ける金融機関を決める
不動産融資をしてくれる金融機関としては主に、都市銀行(メガバンク)、地方銀行、信金・信組、ノンバンク、日本政策金融金庫などがあります。金融機関の種類によって金利と融資ハードルが変わりますが、融資ハードルが高いほど金利が低くなる傾向です。
【投資用ローンの代表的な金融機関】
■株式会社ジャックス※直接融資or保証会社として金融機関へつなぐ役割
■オリックス銀行株式会社
■株式会社東京スター銀行
■ダイヤモンドアセットファイナンス株式会社
■株式会社SBJ銀行
■イオン住宅ローンサービス株式会社
■株式会社香川銀行
2.融資窓口を訪問する
普段から金融機関と付き合いがあり営業担当者の訪問ある場合を除き、融資相談窓口に尋ねることから始まります。
また、購入不動産業者の提携金融機関なら、自ら金融機関を開拓する手間が省け、優遇条件で資金調達することも可能です。
3.融資申し込みをする
融資の申し込みの際に提出する書類としては、次のようなものがあげられます。
・身分証(運転免許証、保険証、パスポート)
・源泉徴収票
・確定申告書(法人での申込みの場合は決算書)
・物件に関する資料(資金使途を明確にする)
・事業計画書(資金繰り収支シュミレーション)
・既存の返済予定表
物件に関する資料で資金使途を明確にし、事業計画書で資金繰り収支のシミュレーションを示します。なお、追加の資料を求められることもありますので、金融機関からの要請に従って提出しましょう。
4.融資の審査
融資の審査が一番重要なポイントですが、金融機関ごとに独自の審査基準があり、開示はされません。審査に落ちた場合でも理由を知ることはできません。
また、信用保証協会を紹介されることもあります。信用保証協会とは、信用力が乏しい個人や企業が融資を受ける時に公的な保証人となって融資を受けやすくする機関で、保証依頼をすると、融資期間に対する保証料を信用保証協会に支払うことになります。
5.融資の審査期間
融資の審査機関は、銀行で新規融資の審査の場合で1ヶ月弱、すでに取引実績のある場合でも1~2週間かかる傾向にあります。信用保証協会を利用した際は1ヶ月~1ヶ月半かかるものと考えておきましょう。
審査には時間を必要とすることを前提として、ご紹介したフローを意識したスケジュール立てることが重要です。
融資引き締めの今、スムーズに融資を受けられる?
2018年のスルガ銀行の不正融資事件をきっかけに、不動産投資向けの融資の引き締めが行われています。融資自体の審査だけでなく、不動産担保の評価も以前より下げられている状況です。
このような環境下でもスムーズに融資を受けるためのポイントをまとめます。
自身の信用度を上げる
金融機関としては、融資を受ける人が長期にわたって不動産賃貸業を継続できるか経営能力があるかどうかを、「資質」と「属性」をもって見極めようとします。
資質とは、お金遣いが荒くないか、考え方がいい加減でないかなど人の信頼度にあたるものです。属性は、勤続年数・給与収入・金融資産をどの程度持っているかといったものです。
安定収入が見込め、建物条件の良い物件を選ぶ
融資審査で評価されやすいのは、入居需要が高く安定収入が見込める物件です。首都圏、駅から近い、複数路線が利用可能、スーパーや病院が近くにあるなどの要素を満たしていれば、重要の高い物件といえるでしょう。
建物条件としては、外観が魅力的であるか、建物の性能がいいか、設備が充実しているか、間取りが快適か、耐久性は高いかなどがあげられます。災害のリスクを示すハザードマップの確認も不可欠です。
上記のようなポイントをクリアしていることが、スムーズな融資を受けるうえでは必要となってきます。
保有する資産を洗い出す
融資与信枠を増やすには、金融資産を棚卸しておくのが有効です。預貯金、株、年金、財形貯蓄、生命保険、がん保険、退職金など。共同名義人に配偶者などがいる場合には、その方の金融資産の棚卸しもしておくのをおすすめします。
不動産投資の融資引き締めで、金融機関の検証精度も上がった
融資審査を厳格化している今日の融資引き締めですが、投資家にとっては必ずしもデメリットばかりではありません。金融機関がそれまで紹介会社や保証会社に任せきりであった顧客対応やリスク管理を自社内でもより徹底するようになり、融資を受ける人や物件への検証精度が上がります。
これにより、事業としての成立性もさらに精査されることになります。つまり、融資引き締めの状況下で融資審査が通れば、その時点で、収益を上げられる可能性が高いことを意味するわけです。
超低金利の今、積極的に不動産投資を行うべき
超低金利時代の今こそ、不動産投資が有効です。年金支給が70歳となる議論も開始され、4人に1人が100歳まで生きる時代が到来します。老後資金を自ら貯めるのには、積極的な投資活動をしていくべきでしょう。
近年の融資引き締めの状況を必ずしも悲観的にとらえる必要はありません。融資が受けられればその時点で、事業として成功する可能性が高くなってきているのです。スムーズに融資を受けられるよう、安定収益の見込める物件を選択し、最大価値を生み出す融資戦略を立てていきたいものです。