不動産投資に関心があるものの、何から始めればいいかわからない…という方も多いでしょう。不動産投資は株式やFXなどに比べるとリスクは少ないとされていますが、投資商品である以上、損をする可能性はゼロではありません。
何の準備もなしに始めてしまうと大きな損害を被るおそれもありますので、不動産投資を始めるのなら、しかるべき準備を整えてからスタートを切ることをおすすめします。そこで今回は、不動産投資の賢い始め方を3つのポイントにまとめてみました。
目次
ポイント1. 初めての不動産投資ならインカムゲインで稼ぐのが無難
不動産投資で利益を得る方法には、大きく分けて「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つがあります。初めての不動産投資なら、このうちインカムゲインで稼ぐことをおすすめします。
インカムゲインは株式や債券といった資産を保有していることによって得られる収益のことで、不動産投資では家賃収入がこれに当たります。
一方、キャピタルゲインは保有資産を売却して得られる売買差益のことです。不動産投資の場合は、購入した物件をより高値で売ることによって得られる収益を指します。
1回あたりの利益の大きさで言えばキャピタルゲインのほうが数倍上なので、不動産の価値が右肩上がりだったバブルの頃は、キャピタルゲインで稼ぐのが一般的でした。
現在も、2020年開催の東京オリンピック特需により不動産価値の上昇が予想されていますが、あくまで一部地域に限定されたもので、全体としては一頃ほどの高騰は見込めないとされています。
また、建物は年々劣化していくため、土地の価格が上がらないと逆に損をしてしまうことも。
そのため、初めて不動産投資を始めるなら、キャピタルゲインではなくインカムゲインを狙うほうが無難です。
ポイント2. メリット・デメリットを比較した上で不動産投資を決める
不動産投資の賢い始め方としてもう一つ大切なのが、投資を始める前にメリット・デメリットを比較しておくことです。
まずはメリットを確認しましょう。
不動産投資は、入居者が確保できれば長期的かつ安定的に不労所得を得られるところが利点です。また、確定申告では給与所得と不動産所得が合算されますが、購入した不動産は減価償却できるので、所得税や住民税の節税になります。
さらに、ほとんどの方は物件を購入する際に団信保険に加入してローンを組みますが、万一被保険者が死亡した場合はローンがゼロになります。その結果、残された家族にローンなしの不動産を残すことができるため、生命保険代わりに活用することも可能です。
このようにメリットの多い不動産投資ですが、当然デメリットもあります。
例えば、大きなローンを組まなければいけない、空室・滞納・物件価格の下落・災害などのさまざまなリスクがある、不動産を所有することで新たに税金が発生する、といったことが挙げられます。
これらのメリット、デメリットを比較した上で、デメリットのほうが大きいと感じたら一度投資を見合わせて、周辺の環境を整えることに専念したほうがいい場合もあります。
ただ、リスクに関しては、事前に対処法を学ぶことである程度予防することが可能です。具体的には、不動産投資会社の担当者に相談する、投資セミナーに参加する、専門家の著書やブログを参考にするなどさまざまな方法があるので、一通り試してみることをおすすめします。
ポイント3. 投資の最終目標を決めておくことで具体的な戦略を立てやすくなる
最終目標を決めておくことも、重要なポイントです。
投資初心者が失敗する一番の原因は、目先のことにとらわれすぎて長期的な戦略を立てることをおろそかにしてしまうことだと言われています。ただ漠然と「不労所得を得たい」という気持ちだけで不動産投資をスタートしてしまうと、向かうべき方向があやふやで、一貫した動きが取れなくなってしまいます。
たとえば、不動産投資を老後の年金代わりにしたいという方と、将来的にはキャピタルゲインによる収益も狙いつつ、事業を拡大していきたいという方では目指す方向がまったく異なります。そのぶん購入する物件のタイプや規模も異なってきますので、不動産投資を始めるなら最低でも自分の最終目標をある程度決めておく必要があります。
最終目標が決まれば、どのエリアにどのくらいの利回りの物件を購入すべきかなど、より具体的な戦略を立てやすくなるでしょう。
不動産投資初心者でも目先の利益にとらわれずに長期的な視野で戦略を立てよう
不動産投資は物件の購入に多額の資金を投入、あるいはローンを組まなければならないため、軽い気持ちで参入することはできません。
特に目先の利益にとらわれると、後で身動きが取れなくなってしまう可能性が高いので、長期的な視野で投資戦略を立てることが大切です。
それにはある程度の知識やノウハウが必要となりますので、不動産投資会社に相談し、賢い投資の始め方を指南してもらうとよいでしょう。