初心者が最初に知っておくべき不動産投資の魅力と注意点
本業以外にも安定した収入が得られる可能性がある不動産投資に興味があり、始め方を知りたいと考えている初心者の方も多いのではないかと思います。
ですが、イザ不動産投資を始めてみようと思っても、「何から始めれば良いのか?」不動産投資初心者の方は、始め方が分からずにスタート地点で戸惑ってしまうことでしょう。
そこでこの記事では、不動産投資初心者向けに不動産投資の始め方や注意点、成功へのポイントなどを解説します。
「不動産投資は初めて」という方にも分かりやすく不動産投資のいろはをご紹介しますので、この記事を参考にして、不動産投資で成功を収めていただければ幸いです。
不動産投資を始めるには、投資額を決めることから
不動産投資を始めるに当たっては、まず「どれくらいの規模で不動産投資を始めるのか?」投資額を決めることから始めましょう。
多くの方は金融機関からの借り入れを利用して始めることと考えられますので、
- 不動産投資の頭金として用意できる手元資金はいくらあるか?
- 金融機関からはどれくらい借り入れる予定か?
によって、おおよその投資額は決まってくるでしょう。
金融機関からのローン借り入れの条件は、ローン申し込み者の収入や、職業などの属性の他、担保となる不動産の資産価値などを考慮して決められます。
アパートローンなどでは、年収の10~30倍ほどの借り入れが可能と言われており、借り入れを増やして投資額を増やすほど、不動産投資による利益は大きくなりますが、その分リスクも大きくなります。
このように、投資額が大きければ大きいほど利益も大きくなることを、「レバレッジを効かせる」と言い、不動産投資のメリットのひとつではありますが、初心者の方は、初めからリスクを取るよりも、区分マンション投資など、少額からはじめてみることをおすすめします。
投資対象を決めよう!物件ごとのメリット・デメリット
おおよその投資額が決まったら、その金額に見合う投資対象を決めていきましょう。
投資対象としては、区分マンション、中古戸建物件、一棟アパート・マンション投資の3つに大きく分けられます。
それぞれのメリット・デメリットについて以下に解説していきます。
区分ワンルームマンション
ワンルームマンションの1室を所有することから始める「区分マンション」投資は、初心者には始めやすいおすすめの不動産投資と言えるでしょう。
マンションのグレードや築年数などによって金額はピンキリではありますが、安いマンションであれば1,000万円以下という少額で手に入れることができます。
区分マンション投資のメリットは、
少額の資金でも始められること
- 管理が楽なこと
- 複数の区分マンションを所有する場合には、立地を分散することでリスクの分散が可能なこと
などがあげられます。
一方、デメリットしては、
- マンションの部屋が空室の期間でも管理費などがかかること
- 区分マンションを1室しか所有していない場合には、空室リスクが大きくなること
などが考えられます。
中古戸建て物件
最近は安い中古の戸建て物件を購入して賃貸する「中古戸建物件」投資も流行っています。
築年数の古い戸建て物件をリフォームして貸すのですが、中には自分でDIYしてコストを抑えてリフォームするケースも見られます。
この中古戸建物件投資も、区分マンション同様、安い物件であれば1,000万円以下の少額で購入可能です。
ただし価格が安い物件は、築年数が古い、狭い、駅から遠い、不便な路線沿いにあるなど、客付けがしづらい物件が多くなりますので、慎重に選ぶことが重要になります。
中古戸建物件のメリットは、
- 新築戸建てとは異なり、比較的少ない資金でもはじめられること
- 管理費がかからないので、空室期間のリスクが少なくすむこと
- 一旦入居者が決まると、長期での賃貸が多いこと
などと言えるでしょう。
一方、デメリットは、
- 管理に手間がかかること
- 1戸しか所有していない場合には、空室リスクが大きくなること
などが考えられます。
一棟アパート・マンション
区分マンションや中古戸建などの小規模な投資ではなく、アパートやマンションを一棟全部買い上げる「アパート・マンション一棟投資」という方法もあります。
立地や築年数によっては、4,000万円前後くらいから物件がありますが、築年数が新しく、便利な立地の物件であれば、1億は超える物件が多くなります。
一棟投資のメリットは、
- 複数の部屋を保有するので、空室リスクが少なくなる
- 投資額が大きい分収益も大きくなる
などがあげられます。
デメリットは、
- まとまった資金が必要になる
- 物件の立地に問題がある場合には、一棟全体に空室が多く発生するのでかえってリスクが大きくなる
などとなります。
物件選びのための方法と契約
どのような物件に投資するかの投資対象が定まったら、不動産投資の具体的な物件選びをすることになります。
ウェブ上で不動産会社のサイトなどを検索して気になる物件を探したり、実際に不動産会社に足を運んで内覧したりして、投資する物件を探しましょう。
物件選びに失敗すれば大きな損失を抱えてしまう可能性もありますので、投資対象として問題ないか、不動産投資初心者の方は、特に慎重に判断することをおすすめします。
資金の回収可能性などもシミュレーションし、問題ないと判断したならば、契約に移り、いよいよ不動産投資がはじまり大家デビューとなります。
初心者向け失敗しない物件選びのための注意点
不動産投資による資産運用では、少額の物件と言えども、まとまった資金を投下することになります。
先程もお伝えした通り、失敗は避けなくてはならないため、物件選びの際に初心者が最低限気を付けなくてはならない注意点を以下に解説しますので、参考にしていただきたいと思います。
所有権であること
初心者が物件選びをしている際に、他の物件に比べて極端に格安な物件に気が付くことがあります。
その際には、土地の権利が所有権になっているかを確認してください。
稀に、土地の権利が借地権となっているケースがあります。
所有権であれば、土地を継続的に使用収益する権利が得られますが、借地権の場合には一定期間経過後には土地を更地に戻して返還しなくてはなりません。
再築不可物件は避ける
同じように格安な物件の場合に多いのは、再築不可物件です。
再築不可物件というのは、現在の建築基準法に定めができる以前に建てられた物件などで、現在の法律には違反しているので、再築ができないとされている物件のことを指します。
リフォームなどは可能なので、賃貸物件として利用することは問題なくできますし、再築が制限されている分格安で購入できるので、再築不可物件を好んで不動産投資の対象とする投資家もいます。
しかし、売却をしようとしても買い手を見つけるが難しく、銀行からの融資も受けられないなどデメリットも多いので、不動産投資初心者は避けることをおすすめします。
築年数だけでは分からない:管理状態で物件の状態は変わる
建物の状態は日頃の管理状態によって大きく差が出ます。
特に、屋根や外壁などは一定期間ごとに必要な補修をしているかどうかで、建物全体の傷み方が違います。
建物内部も、きちんと風を通して丁寧に住んでいたかどうかで、フローリングや壁紙などの表面だけではなく、床や柱などの基礎の状態も異なります。
ですから、不動産投資用の物件を購入する際には築年数だけで判断するのではなく、実際に物件の状態を確認することが重要です。
出口戦略も考えて選ぶ
築年数が古くなるほど物件価格は安くなるので、購入する際の投資の利回りは高くなります。
しかし、老朽化してくると修繕費は高くなっていきますし、賃料は下がっていきますので、売却を考えた際には難しくなっていきます。
ですから初心者が不動産投資用の物件を購入する際には、老朽化した際にどうするのかの出口戦略も考えて投資することをおすすめします。
老朽化して売却しづらくなる前に物件を手放して、新たに物件を買い替える方法を取る不動産投資家もいますし、老朽化したら建て替えを検討する投資家もいるでしょう。
不動産投資は、賃料収入だけではなく、売却まで考えたトータルでの利益で投資収益を考える必要があると言えます。
不動産投資初心者の方は、特に注意することをおすすめします。
初心者向け不動産投資の注意点
失敗しない不動産投資を行う上での注意点を以下にお伝えします。
手元資金に余裕を持つこと
不動産投資には、維持・補修の費用も必要です。
固定資産税など税金の支払いや、物件の設備が壊れた時の修繕費用、一定期間ごとの大規模修繕費用など、必要が生じた際には支払えるように、ある程度の資金は手元に用意しておかなくてはなりません。
また、不動産投資用のローンを利用している際には、空室が生じている期間も支払いが必要になりますので、賃貸収入が途絶えても数か月はローンが支払えるだけの余裕を持つようにしましょう。
家賃不払いに備えて保証会社はしっかり選ぶ
入居者が決まっても、家賃を確実に払ってもらえるとはかぎりません。
家賃不払いに備えて、信頼できる保証会社を選んで、契約することをおすすめします。
管理は自主管理にするか委託管理にするか?
不動産投資物件を自分で管理するか、不動産会社などに管理を委託するか、管理法も決めなくてはなりません。
不動産投資物件を自主管理するメリットは、
- 管理費用が節約できる
- 物件の状態を日頃から把握できる
デメリットは、
- 管理の手間がかからない
不動産投資物件を委託管理するメリットは、
- 管理の手間がかからない
- 遠方の物件への投資も可能になる
デメリットは、
- 管理費用がかかる
これらを勘案して、自分の投資スタイルに合う方を選択することをおすすめします。
初心者向け不動産投資成功のポイント
最後に、初心者の方向けに、不動産投資成功のポイントをお伝えします。
「何か特別なこと」というよりも、「当たり前のことを当たり前に出来ること」が成功のポイントと言われています。
情報収集してよく勉強することで失敗を避けよう!
不動産投資成功のポイントとして最初にお伝えしたいのは、ネット、本、不動産会社などを通して情報収集し、勉強するということです。
不動産投資に成功した大家さんのブログや出版された本を読んだり、セミナーに参加したりして、経験者の成功体験談などを参考にすることはおすすめです。
また、税金に関する知識は不可欠です。
- 経費の計上範囲
- 損益通算について
- 赤字の繰り越しの条件
- 減価償却に関して
など、税金の知識があるかないかによって、納める税金の額にも違いが生じます。
また、不動産取得税や登録免許税など、不動産を取得した時にかかる税金や、固定資産税など継続的に発生する税金もありますので、不動産投資にかかる税金についても、しっかり勉強しておかなくてはなりません。
こちらについても、本やセミナーなどで勉強することが可能です。
物件選びが重要
せっかく物件を購入しても、入居者が決まらなければ不動産投資は赤字になってしまいますので、需要のある物件を選ばなくてはなりません。
駅からの距離、学校や大きな工場などが近くにあるなど、どんな賃貸需要が見込めるか?をしっかりリサーチしましょう。
また、物件選びの際には、表面利回りに惑わされないことも大切です。
表面利回りというのは、満室を想定した年間賃料総額に対する物件価格のことで、
表面利回り=満室を想定した年間賃料総額÷物件価格
で計算します。
しかし実際には、経費や金利、空室リスクなどの負担も発生しますので、これらを控除した後の実質利回りで収支を考えなくてはなりません。
不動産の広告で表示されている利回りは通常表面利回りですので、実質利回りに換算してシミュレーションしてみることをおすすめします。
空室を出さない工夫
不動産投資を成功させるには、空室を出さないことが大切です。
そのためには、上記のように物件選びが重要ですが、物件を選んだ後にできる工夫もあります。
そのひとつとして、設備を充実させることがあげられます。
- クーラー
- Wi-Fi
- モニター付きインターフォン
- 照明器具
- 小型冷蔵庫
など、同じ条件の部屋であれば、入居者は設備の充実している部屋を選ぶはずです。
また、「権利金、敷金をゼロにする」もしくは「フローレントにする」など、入居者の初期費用を抑えることで、周りの物件との比較で魅力を高める方法も有効です。
【注意】
家賃の値下げは慎重にしましょう。
フローレントなどは一時の収入が減るだけですが、家賃は一度下げたら戻すことは難しく、入居期間中値下げした分の収入の減少が続きます。
また、他の入居者が値下げの情報を知れば、価格交渉される可能性も出てきます。
最初は少額から始めることがおすすめ!
不動産投資では、所有する物件数が増えると、金融機関からの信用も大きくなるので、さらに有利な条件での資金の借り入れが可能になります。
賃料収入も増えて資金繰りも良好になるので、収益率も上がっていきます。
このように、不動産投資は慎重に行えば安定して収入を確保できる有効な手段となりますが、同時に様々なリスクも発生します。
またどのような物件を対象に、どのような方針で投資するかによって、収益性もリスクの大きさも異なりますので、自分に適した投資方針を選択していく必要がありますが、最初は試行錯誤となるでしょう。
ですから、ある程度大規模に投資を拡大したいと考えている方も、最初は区分マンション投資など少額からはじめて、軌道に乗ってきたら物件を担保に新たに投資額を増やしていくことが、不動産投資成功のポイントと言えるのではないでしょうか?
さらに少額から不動産投資を始めたいと考えている初心者の方には、不動産投資信託(REIT)に投資するという方法もおすすめです。
REITというのは、投資家から資金を集めて投資家に代わって専門家が不動産投資を行い、不動産投資から得られた収益を投資家に分配する仕組みで、1万円前後の少額から始められるものです。
セミナーに参加したり、本やブログで勉強したり、不動産投資に関する知識を増やしながら、少しづつ経営を軌道に乗せて行きましょう。
初心者でも、自分なりのやり方を見つけて不動産投資をはじめてみては?
この記事では、これから不動産投資を始めてみたいと考えている初心者の方向けに、不動産投資の始め方や注意点、成功へのポイントを解説してきました。
大切なのは、初心者でもまずしっかりとした知識を身につけてから始めるということです。
この記事の中でも耳慣れない言葉が出てきたのではないかと思いますが、不動産投資には専門用語もたくさん出てきますし、税金の知識も不可欠です。
不動産投資初心者にとっては一見難しそうに感じるかもしれませんが、最近はネットや本を利用すれば大体のことは勉強できます。
初心者でも、自分なりのやり方を見つけて不動産投資を始めることが可能な時代と言えるでしょう。
本業以外にも安定した収入が欲しいと考えている不動産投資初心者の方は、一歩踏み出してみることをおすすめします。