アパートやマンションといった不動産への投資は安定した家賃収入を見込めることから、不労所得の最たる手段として注目されています。
ただ、家賃収入はメリットが大きい反面、他の投資商品と同じくリスクが伴います。
デメリットやリスクを知らずに不動産投資をスタートさせてしまうと大きな損を出してしまう可能性もありますので、家賃収入の利点と欠点の両方を知っておくことが大切です。
今回はこれから不動産投資を検討している方向けに、家賃収入のメリットとデメリットをまとめてみました。
目次
家賃収入は安定した収入・インフレ対策・年金の代用になることがメリット
不動産投資によって得られる家賃収入は安定しており、インフレ対策に利用したり、私的年金の代用となることがメリットとして挙げられます。
また、定年退職後や事故や会社の倒産で突然働けなくなった時の備えにもなり得ます。
1.安定した収入を得られる
家賃収入の最大のメリットは長期的に安定した収入を確保できることです。
一般的にアパートやマンションは年単位で契約することが多いため、長期間にわたって一定の収入を得られます。
また、賃料はよほどのことがない限り大幅に下がらないので、株やFXなどに比べて安全に収入が得られるのも魅力のひとつ。
その分資金計画も立てやすく、様々なことに活用しやすいことも家賃収入ならではの利点に挙げられます。
2.家賃収入はインフレ対策として活用できる
インフレになると物価が上がりますが、お金の価値が下落します。もし現金のまま貯金していた場合、インフレの進行によって現在よりも価値が下がってしまい、損する可能性も。
その点、不動産価格や家賃は物価の上昇と連動しており、インフレになったとしても不動産の価値が下がる心配はありません。
むしろ物価の上昇とともに家賃を上げたり、投資用として購入した不動産をタイミング良く売却すればキャピタルゲイン(売買差益)の確保も期待できます。
3.家賃収入を私的年金代わりにできる
日本では60〜65歳に定年退職するのが一般的となっており、高齢になってから継続的な収入を得るのは至難の業。
そのため年金に頼らざるを得ないのが実状ですが、少子高齢化が進む現代日本において、年金制度に頼るのはリスクが高いと言われています。
破綻とまではいかなくても、将来的に受け取れる年金の額が減ったり、受給年齢が引き上げられたりすることは想像に難くありません。
家賃収入なら定年退職後も運用を続けることができ、一定に収入を確保できるため、私的年金代わりに活用することができます。
家賃収入は空室&金利リスク、建物の老朽化がデメリット
家賃収入のデメリットは、空室が出てしまった場合のリスクや金利上昇時の返済額増加、建物の経年劣化が挙げられます。
あらかじめデメリットを把握しておくことで、突然のトラブルにも上手く対処できるでしょう。
1.空室リスク
不動産投資において最も大きな壁となるのが空室リスクです。入居者がいなければ家賃収入もゼロになるため、安定した収入を得られなくなります。
入居者がいなくても運用資金は調達しなければならないので、場合によってはマイナスになってしまう可能性も考えられます。
ただ、不動産投資会社が提供している家賃保証などのサービスを利用すれば、一定の家賃を確保することが可能です。
2.金利リスク
投資用不動産を購入するのにローンを組む人がいらっしゃりますが、変動金利を選んだ場合、金利上昇時に合計返済額が増えてしまう恐れがあります。
借入額が多いほど負担額も増えてしまうので、将来の金利上昇リスクを考えて初めから固定金利を選ぶか、借入期間を短くするなどの対策を練っておきましょう。
3.不動産の老朽化
経年劣化で古くなってきたり傷んだ建物は補修や修繕を行わなければなりません。
小規模補修ならそれほど大きな出費になりませんが、大規模リフォームなら、それなりにまとまった資金を用意する必要が出てきます。
どんな建物でも劣化しますので、月々の家賃収入から修繕費を積み立てておくと、いざという時安心です。
メリットとデメリットをよく理解してから不動産投資をスタートしよう
長期的かつ安定的に家賃収入を得られる不動産投資は、インフレ対策や私的年金代わりに使えるなど様々なメリットがあります。
ただ、空室&金利リスク、建物の老朽化などのデメリットもありますので、これらのリスクにうまく対処できるか検討してから不動産投資を始めましょう。
不動産投資会社をはじめとする専門家ならリスクヘッジの方法をアドバイスしてくれるので、プロの意見を聞いてみるのも有効手段のひとつですよ。